静電容量式レベル計 原理と選定|レベル計・レベルセンサのヤマデン

静電容量式レベル計の概要

静電容量式レベル計は様々な測定物や厳しい環境に対応します！

静電容量式レベル計は、測定物が持っている固有の誘電率と空気の誘電率との差を検出・計測して測定物のレベルを計測します。
静電容量式レベル計は、可動部が無く、液体、粘性液体、粉粒体、泡、界面などを計測することが可能です。
当社の静電容量式レベル計は、お客様の使用環境に合わせた豊富なラインナップをご用意しています。

静電容量式レベル計の原理

原理と構造

内部電極（電極）と外部電極（容器）間に測定物が全くない状態（空状態）の静電容量値と測定物を投入した状態の容器全体の静電容量値の差を計測し、その変化量をリアルタイムに算出して、電流に出力換算しレベル計測します。静電容量値の変化量は液面・粉面の高さに比例します。

測定物が導電性物質の場合

• 樹脂などの絶縁性物質で被覆した電極を使用し、導電性物質が容器（タンク）となり、被覆電極－導電性物質間に生じた静電容量値の変化を電流出力に算出しています。

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静電容量式レベル計の特長

特長・利点

• 液体から粉粒体、絶縁性から導電性まであらゆる物質の計測が可能
• 温度、圧力、粉塵などの影響を受けない
• 電極の形状や材質の設計自由度が高く、様々な条件に合わせた選定が可能
• 電極に可動部がなく、耐久性に優れている

静電容量式レベル計の種類

お客様の用途に合わせて、ユニット構成、電極部を選定します。

製品ラインナップ

• 防爆仕様（本質安全防爆型）
• 小型タンク・小型容器用のペンシルタイプ
• 洗浄性が高いサニタリータイプ
• 超高温タイプ（～300℃）、超低温タイプ（-200℃～ ）

静電容量式レベル計の注意点

選定の注意点と対策

1. タンク内が高温・低温の場合

標準電極の耐熱温度は−25℃～＋80℃または-25℃～+150℃です。タンク内温度が 150℃以上ある場合は、高温仕様の電極を選定してください。 タンク内温度が -25℃以下の場合は、低温仕様の電極を選定してください。
300℃以上の高温の場合は超高温仕様の電極、−200℃以下の低温の場合は、超低温仕様の電極を選定してください。

2. タンク内が高圧・真空の場合

標準電極は耐圧 0.9MPaまたは2MPa です。2MPa以上の高圧の場合は、高圧仕様を選定してください。負圧の場合は、真空対策を施します。高温状態では注意してください。

3. 測定物の付着

粘性（スラリー）物質の場合、電極に付着します。当社製品は、付着キャンセラ機能を搭載していますので誤計測を防ぐことができます。（高感度タイプは除く）

4. 腐食性のある測定物

測定物に腐食性があり、金属材料が使用できない場合は、電極を樹脂チューブで被覆した電極を選定します。

5. 重荷重

レベル計は垂直に取り付けるので、粉体の場合は引張荷重が加わり、液体の場合は撹拌機などによる荷重が加わります。
電極先端を固定したワイヤータイプを選定してください。もしくは、撹拌機などの影響を受けないように防波管を設置することにより対応できる場合はあります。

6. 測定物の物性変化

測定物の物性が大きく変化が生じると検出できなくなったり、誤差が発生したりしますのでご注意ください。

7. 粉粒体測定

粉粒体は液体に比べ、測定物に空気が混ざり、誘電率が小さくなります。
絶縁性が強い場合は、高感度タイプを選定してください。

8. 泡の計測、泡無視計測

液体の上部にある泡の計測または泡無視計測が可能です。

9. 界面計測

水と油のように、導電性物質（水）、絶縁性物質（油）となるような電気的特性が大きく違う場合であれば、界面計測が可能です。また、条件によりますが絶縁性物質同士の界面計測も可能です。

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 レベル計（静電容量式）